東日本大震災被災地支援コカリナ&音楽プロジェクト
2021/09/09
東日本大震災被災地支援コカリナ&音楽プロジェクト
2011年の東日本大震災後、黒坂黒太郎が中心となり、コカリナの仲間達と共に「東日本大震災被災地支援コカリナ&音楽プロジェクト」を立ち上げました。
全国で100カ所の支援コンサートを行い、その集めた支援金を被災地の子ども達のために使おうという目的です。その活動の一環が、被災した木でコカリナをつくり、縁のある子ども達にプレゼントしようというものです。
- 宮城県石巻市 門脇小学校
震災で校舎が全焼した石巻市の門脇小学校では、プールの脇に立っていて、子ども達を見守っていたアカマツでコカリナを製作しました。木の表面は真っ黒に焼けていましたが、コカリナとして生まれ変わり、優しい音色を奏でました。
このコカリナは門脇小学校の当時の小学校6年生と全校児童(2011年10月)に、そして宮城県内の子ども達にプレゼントしました。(約350本)
この石巻の被災松コカリナをもった子どもたちの代表5名が、支援プロジェクトから派遣され、2012年1月にウイーン楽友協会黄金のホールで開かれた「被災地からありがとう 復興祈念コカリナコンサート」に出演し、演奏。満員の観客なりやまない拍手をいただきました。
また、このコカリナを使ったCD「希望のコカリナ~よみがえった石巻アカマツの奇跡~」(2012年発売)には、石巻の子ども達による演奏「桜の栞」(AKB48の曲)が収録されました。
★2012年ウイーン楽友協会黄金のホールでの演奏
- 岩手県陸前高田市 高田松原
2012年4月11日、コカリナの仲間達が、「奇跡の一本松」にエールを送りたいと石巻の被災松を演奏しました。その際、近くの米崎小学校でコカリナコンサートを行い、子ども達から「コカリナが欲しいと」の声があったため、津波で流された高田松原の松でコカリナを製作し、プレゼントすることになりました。陸前高田市の全小学生は約1000人。全員にプレゼントすることを目標に、支援コンサートでの支援金以外に、コカリナの仲間達に呼び掛け、費用を集めました。
2012年9月米崎小学校を皮切りに、2013年2月まで、陸前高田市の全小学生と教職員約1200名にコカリナをプレゼントすることができました。
2013年3月には、「奇跡の一本松」再建予定地で、「音として蘇る高田松原 コカリナ大合奏」が、地元の子ども・大人を含め、全国から駆けつけたコカリナ愛好者約250名によって行われ、コカリナの音色を響かせました。
★一本松前演奏の写真
- 陸前高田市 「奇跡の一本松」
2013年9月、「奇跡の一本松」の所有者、ユースホステル協会さん、そして陸前高田市の協力の下、保管していた「奇跡の一本松」の枝部分をいただけることになり、コカリナを製作することとなりました。
奇跡の一本松コカリナの音色を多くの方に届けることにより、被災地の復興を祈念し、より多くの方に被災地へ思いをはせて頂きたいと思っております。
また、2017年「奇跡の一本松」の木のチップから、布が作られました。この布を使ってスカーフやポンチョを作り、コカリナ演奏の際の衣装に使われています。
特に「国立競技場の木のコカリナ」のコンサートの際には、必ず着用され、被災地復興を祈念する象徴としています。
また、2020年の熊本豪雨災害の際には、この布から「マスク」が作られ、約800枚の「奇跡の一本松のマスク」が被災地に送られ、被災地の人々を励ましました